2013年09月17日

海からの贈り物

海からの贈り物



昨日、長男から送られてきたハワイの海の写真を見ていたら10年前くらいに読んだ「海からの贈り物」という本を思い出した。。

この本の作者は、アン・モロウ・リンドバーグ。名家の生れ、大西洋単独横断飛行の成功者として誰でも知っている=チャールズ・リンドバーグの夫人であり、自らも飛行機乗りでありつつ世界中を旅する傍らで、5人の子の母親・主婦、文筆業など数々の肩書を持つ人。。
華やかな経歴を持つ彼女が、1955年に家族から離れて、海辺の別荘にて、静かな休暇時間を得る、その際に書かれたのが本書で、一人の女性としてのさまざまな思いを綴ったもの。。

その彼女の想いが、当時、沖縄に帰ってきたばかりの、シングルマザーで忙しく仕事と子育てを必死に両立しようとしている内に、自分が何者であるかを見失ったかのようになった私の心にとても響きました。。
いつか彼女のように、一人で内省する時間を持ちたい!!と切に願って生きていました。。そして一番下の娘がニューヨークへ旅発ったその年にチャンス!とばかり何もかもお休みして、伊平屋島へ1年間移住しました。

伊平屋島でもこの本を持参し、私も色々溜め込んで来た感情や物などをはぎ取る作業をし、そして毎日何もしないでいるという自分を許す。。という事を毎日していました。。

彼女の本に書かれていた言葉で感銘を受け、伊平屋島の生活で得たことは。。。箪笥一杯ではなくて、鞄一つに入るだけあればいいのである。という事です。

スーツケース一つでヤドカリのように生きて行きたい。。というのが今の私の最終目標。。

久しぶりに思い出したので又この本を取り出してきて開いてみました。。そこにはこの本が書かれてから50年以上経っても風化していない言葉がありました。。今でも増版を繰り返し77刷り位になっているのも不思議ではないとおもいました。。
パッ!と開けた所に書いてあった言葉を抜粋しますね。。。


浜辺の生活で第一に覚えることは、不必要なものを捨てるということである。どれだけ少ないものでやっていけるのかで、どれだけ多くでではない。それは先ず身の回りのことから始まって、不思議なことに、それが他のことにも拡がって行く。

そしてそれよりも助かるのは、何を着るかということで頭を悩まさずにすむことである。そして、着物の面倒がなくなるのは、同時に、虚栄心を捨てることでもあることが解る。

必要なものはほんの少ししかない。そして私はこの貝殻に過ぎない私の家に、本当に何も隠さずに話せる友達だけを呼ぶことにする。私の交際上の偽善ということも捨て始めているのである。そしてそれでどれほど私の気が楽になることだろう。

私は、なるべく”恩寵とともにある”状態で生きて行きたい。

 わたしの家は美しいのである。そこには殆ど何も置いていないが、その中を風と日光と松の木の匂いが通り抜ける。屋根の荒削りのままになっている梁には蜘蛛の巣が張り廻らされていて、それを見上げて初めて蜘蛛の巣は美しいものだと思う。

今朝、海からの贈り物に想いを馳せている時に入った連絡で、明日は何と伊平屋で大変お世話になった方のお母様の告別式があるらしい。。このシンクロに驚きながらも、彼女の人生はどんなものだったんだろう。。とあの大変な時代をくぐりぬけて来た1女性の人生に心から敬意をはらいました。。

今子育てや仕事が一段落して、自分自身を取り戻したいと願っている女性にお薦めの本です。。。「Gift from Sea 海からの贈り物」是非機会があれば読んでみて下さい。。。それでは今日もセンターからぶれる事のない1日をお過ごし下さいね。。

 














 



Posted by ゆんたくジョイ at 08:52│Comments(0)
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